発達障害児の父親支援に関する基礎的研究ー療育機関の取り組みに着目してー
Project/Area Number |
21K02008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Kyoto Koka Women's University |
Principal Investigator |
松本 しのぶ 京都光華女子大学, こども教育学部, 准教授 (90390210)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 父親 / 発達障害児 / 療育機関 / 子育て支援 / 発達障害 |
Outline of Research at the Start |
近年、父親を対象とした子育て支援、いわゆる「父親支援」に関する研究は増加しているが、発達障害児の父親支援に関する研究は非常に少ない。発達障害児の家庭においても、父親支援は父親自身のより積極的な育児関与や障害受容を促し、母親の育児負担を軽減できるとともに、父親と子どものよりよい関係を構築できると考えられる。そこで、本研究では、発達障害児が利用する児童発達支援センター等の療育機関において実施する父親支援について、職員へのインタビュー調査を実施するとともに、先駆的な父親支援の活動内容を分析することにより、その現状と課題について明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、2021年度~2024年度の4か年計画で実施するものである。2年目にあたる2022年度は、発達障害児の父親の実態や支援のあり方について文献レビューを行い、論文にまとめた。 具体的には、発達障害児の親支援について、母親や支援者を調査対象にするのではなく、父親を調査対象とした実証的研究の文献のみを抽出し、それらの文献の結果・考察の記述内容を類似性で分類し、発達障害のある子どもの父親の実態と支援について整理した。 その結果、父親の実態の特徴としては、「育児ストレス・抑うつ」、「発達障害に対する理解」、「子どもへの成長発達への期待」の3点がキーワードとしてあげられた。父親の育児ストレス・抑うつは母親より低いものの、定型発達児の親と比較すると、発達障害児の父親の方が育児ストレスが高いことが明らかになっていた。そのため、母親の育児軽減だけではなく、父親自身のためにも支援が必要であることが示唆された。また、発達障害に対する理解、子どもへの成長発達への期待について、父母間の相違があることも指摘されていた。さらに、父親支援については、他の親や専門職とのつながりが必要であるとともに、支援プログラム参加者の変化から、父親を対象とした支援プログラムには、父親の育児関与を増加させるなど、父親自身の学びや気づき、行動の変化があることが報告されていた。 この理論研究の結果をふまえ、父親の実態として明らかとなった育児ストレスや発達障害に対する理解等への対応や父親が他者とつながるような取り組みが、療育機関における支援として行われているかなどを今後の調査で確認していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の予定では、インタビュー調査を実施することになっていたが、新型コロナの影響により療育機関も普段より業務過重の状況におかれているため調整が難しかったこと、また、予定外の家族介護や業務多忙などの事情により施設への訪問時間を確保することが難しく、文献研究のみとなった。そのため本研究は、予定していた研究計画よりも遅れが生じていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き理論研究を行うとともに、インタビュー調査および先駆的取り組みを行っている療育機関の訪問調査を実施する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)